補綴治療のよくある質問
補綴治療のよくある質問
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Q
保険の銀歯は「もち」が悪いと聞かされたのですが・・・?
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A
写真をご覧ください。銀歯の周囲が黒くなって隙間が開いていたり、よく見ると歯の色が少しねずみ色に変色しているのがお分かりいただけるかと思います。
この銀歯を除去したのが右側の写真です。銀歯の下に非常に大きな虫歯が存在するのがお分かりいただけますか?
上記に書いてあるさまざまな理由で虫歯がこのように再発しやすいため、「もち」のよい材料で修復するのが理想的かと思われます。- Q
子供が歯並びが悪いのですが、矯正治療を受けるのは早い方が良いのでしょうか?- A
若い人のほうが早く歯が動きやすいので、治療期間も短くてすみますが、反面、成長過程の子供に矯正装置をつけることで食欲が減退し、成長に悪影響を及ぼす可能性もあるため、注意して行う必要性があります。
- Q
詰め物はどのくらいもちますか?- A
難しい質問です。
錆びる材料で作ったもの(いわゆる銀歯)は、装着してから数年で錆びて歯との間に隙間が空き始めますので、自覚症状がでるのは装着してから5年から10年くらいでしょうか?
また、錆びない材料(陶材や金など)で作ったものであっても、患者さん自身の管理が悪いと虫歯が再発します。
理由は、どのような良い材料を使っても、必ず「詰め物と歯」との継ぎ目が存在しますので、ブラッシングが悪かったり定期検診に来られなかったりすると、その継ぎ目の部分から虫歯が発生することがあるからです。
良い材料を使い、なおかつそのあたりの管理がきちんとできれば、当院では30年以上もっているケースが多く見うけられます。- Q
詰め物もホワイトニングで白くなりますか?- A
ホワイトニングを行うことで、歯や詰め物に付いているステイン(茶渋など)を取ることが出来ます。(写真)
しかし、歯と詰め物とではステインの付き方が違うため、白くなる度合いが異なります。
その結果、歯と詰め物の色が異なってしまう可能性があります。- Q
金の詰め物を白いものに変えられますか?- A
可能です。医学的な見地から言うと↑にも述べています通り、「金歯」は「銀歯」と異なり「錆びない」良い材料です。
しかし、最近は審美的な観点から白いものを希望される患者さんも多くなってきております。
白い材料にはプラスチックである「レジン」と、陶材である「ポーセレン」が考えられますが、当院では↑にあげた理由で「ポーセレン」を用いる治療方法をおすすめします。- Q
詰めてもらったものがすぐに外れてしまいます。何か良い方法はありませんか?- A
詰め物がすぐ外れる第一の原因は、歯科医と技工士のテクニックが悪いことによります。
第二の原因としては、その材料にあります。
通常健康保険で使われる材料には、大きく分けて2種類あります。
一つは銀歯(金パラジウム銀合金やアマルガム)で、もう一つは歯と同系色のコンポジットレジン(プラスチックの一種)です。- まず、銀歯の場合は材料の大半が「粗悪な銀」ですので、経年的に劣化して(サビて)きます。
その結果、歯を削った穴(窩洞)と詰めてある銀歯との間に隙間ができ、
→そこから水が入ったり食べかすが詰まり
→歯は内部から虫歯になり
→銀歯はより一層、サビますので
やがて、歯と銀歯との合いが悪くなって外れてしまいます。 - また、銀歯を作る工程が手抜きされていることが多いのも粗悪な「詰め物」・「かぶせ」になっている大きな原因です。銀歯の場合、「定価」は国の取り決めにより決まっており、年々医療費の引き下げが起きるに従い、「定価」も引き下げられます。しかし、材料費は年々物価の上昇とともに上がります。
そのため、正しい手順を踏めば数ヶ月の日数と7~8回の診療回数が必要になる工程を、わずか2~3回の工程で「かぶせ」てしまうことになるのです。
そのため、「かぶせ」そのものの精度に問題が生じてしまい、口の中に合着した時点で大きな隙間が開いていることが多いです。 - 次に白いレジンの材料についてですが、この材料は歯に詰めるときには柔らかいペースト状で、詰めた後に光を当てたり時間とともに化学反応を起こすことで硬化します。しかし、硬化する際に「収縮」するという特性を持っているため、歯とレジンとの間に隙間が空いてしまいます。
そこで、レジンを詰める際には通常ボンディング処理という処理を行い、レジンと歯を強力な接着剤で「接着」して隙間が空きにくいようにするのですが、このボンディング材は水に弱いので接着が不完全になることがあります。その結果、やはり隙間が空き、水や食べかすが中に入って虫歯になってレジンが脱落します。
また、プラスチックの一種ですので、お風呂の風呂桶やプラスチックのコップがそうであるように、経年的に傷みやすいです。
これらを防ぐための手段としては、錆びない材料や経年的な変化の少ない材料を用いるのがよいでしょう。
また、精度についても、当医院の歯科医師は歯の切削時に拡大鏡を用い、歯科技工士は顕微鏡下で拡大しながら(写真)「詰め物」・「かぶせ」を製作いたします。
そのため、30年近くたっても微動だにしない補綴物を製作することが可能になっています。
当院では錆びない金属の金・プラチナ合金の他に、見た目にも美しいポーセレン(陶材)を用いた治療を行っております。 - Q